2013年6月29日土曜日

地震は人が起こす!?(週末コラム)

今日はみなさまからリクエストも多い、地震関連の小話をひとつ。


南海地震や関東直下地震など巨大地震の発生が間近だと、国民を挙げて地震への関心が高まっているが、地震は、自然現象で仕方なく起こるものだとお思いの方も多いのではないか?


ところがどっこい、一部の地震は、人間が原因で、起こることがわかってきている。


今から、18年前の阪神淡路大震災。当時、地元の漁協関係者の間で、地震が起きた理由に明石大橋の建造を上げる人が多くいた。


もちろん、これは迷信であって、巨大建造物である明石大橋が、自然環境を破壊し、建てられたことが、神の怒りをかい、地震が起きたと漁師たちは解釈していたのだが、こうした人間の所作が地震に発生につながることが、最近の研究でわかってきた。



例を挙げてみよう。


時は1962年。米国のコロラド州で放射性廃液の始末に困り、3670メートルもの深い井戸を掘って捨てたときのことだった。


なんと、それまで地震がまったくなかったところに地震が起きはじめた。ほとんどの地震はM4以下の小さなものだったが、なかにはM5を超える地震まで起きた。地震など生まれてから経験したこともない住民はびっくりして、大きな騒ぎになった。


そこで一度、廃液を捨てることを止めてみた。すると、地震の数が急減したのだ。そしてまた、再開したところ、再び地震が起き始めた。


さらに、水の注入量を増やせば地震が増え、減らせば地震が減った。このため、この廃液処理は65年9月にストップせざるを得なかった。


この間、大小合わせて地震の総数は約700回起きたが、処理の中止とともに、地震はなくなってしまった。あきらかに廃液処理と地震との因果関係はあったとみてよい結果だ。

原因は「水」だ。地盤の割れ目に水が注入されることで、地震が起きると考えられている。


こうした人間が介在で地震が起きる現象はコロラド州の例だけでない。


世界各地のダムでも周辺でも地震が起きている。


インド西部のコイナダムという巨大なダム周辺では、1967年、マグニチュード(M)6・3の地震が起きて約2000人ももの住人が犠牲になった。ダムを造ったことで引き起こされた地震と考えられている。


また、「水」だけが地震を起こす引き金ではない。


天然ガスの採掘工事でも、地震は起きている。


天然ガス採掘が盛んな米国のアーカンソー州、コロラド州、オクラホマ州、ニューメキシコ州、テキサス州でM3以上の地震が、2011年には20世紀の平均の6倍にも増えている。


そして、いま注目のシェールガス採掘も、実は地震を誘発している。昨年には米国オハイオ州で、採掘を一時中止する事態にまでなった。


いずれも、天然ガスやシェールガスを採掘するために、地下に化学物質を含む液体と注入することや、圧力をかけたことが原因とされている。


と、いうように意外に地震は人工的に起こすことができる。


しかし、よく考えてみると、冒頭でなにげなく、書いた明石大橋の話での、漁師さんたちの思いは、案外はずれていなのかも・・・。


放射性廃棄物にしても、ダムにしても、天然ガスにしても、シェールガスにしても、人間の勝手なご都合で、無理に自然を自由にしようとして起こった賜物で、やはり、地震は人間に対する神からの警鐘といえそうだ。

1 件のコメント:

  1. 自然は正直だ
    何らかの人為的な刺激は
    地震を呼び込むのだろう

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