2013年5月14日火曜日

もんじゅの再開中止命令・・・原発は終わるの?

昨日、高速増殖炉もんじゅについてのビッグニュースが入ってきた。


高速増殖原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)の安全確保に重要な機器で点検漏れが見つかった問題を受け、原子力規制委員会は、運転再開の準備作業をしないよう指示する方向で検討に入ったという。


この報道を受け、各紙、テレビはこぞって、論評を行った。


そのほとんどは、もんじゅの約1万点に上る点検漏れを指摘して、「これでは運転再開はできない。もう、核燃料サイクルは終わりだ」といった内容のものだ。



あまり原発に詳しくない方のために、念のため、「核燃料サイクル」についておさらいする。


簡単にいうと、原子力発電所で使われた核燃料の「燃えかす」(使用済み燃料)から、プルトニウムや燃え残りのウランを取り出し(これを「再処理」と呼ぶ)、そして再び燃料として利用する仕組み。


下の図では若干説明がいるが、基本は左図。まず鉱山からとりだしたウランを燃やすサイクル。ここで、燃え残りのウラン、プルトニウムが出るが、資源の少ない日本ではこれらも有効に利用しようと考えれたのが、右図のサイクル。


そして、右図下にある高速増殖炉がもんじゅである。実はもんじゅのほかに、現在では、再処理工場も稼動できていないのが現実だ。




しかも今ではプルトニウムを利用しようとしているのは日本のみ。なぜなら、技術があまりにも難しいからだ。


こうしたことを考えると、核燃料サイクルが破綻しているのは、自明のこととなる。


しかし、現政権の強引な原発再稼動への方針をみているものとしては、今の時期にもんじゅをストップしようとする動きがあるのはいささか、不思議な気がする。


つまり、日本の原発は、この両図が描くような2つのサイクルが完成してこそ、うまく回るように計画されてきたのだが(事実、稼動させることができないにもかかわらず、大金をつぎこんできたもんじゅ計画を今まで中止にしてこなかった)、もんじゅをあきらめれば、すべてが破綻する。



もっというならば、原発をやめることを意味する。


はたして安倍政権は本気か?


まだ中止命令は出ていないと、今後の含みをもたせる報道もあるが、私は、そうではないとみている。


核先進国である欧米諸国がすでに、あきらめたプルトニウムの再処理などといった技術には、安倍政権も見切りをつけたのだと思う。


ひるがえってみれば、先ほどの図の左サイドのみで、原発の再稼動を進めていこうという方針転換だとみている。


おそらく、今後は核のゴミは出るものとして、後は地下深く埋めることで、原発を強力に稼動していこうと考えているのではないか?


いわば、開き直り「原発政策」とでもいったところだろうか?


その証拠に、政府は国内では再稼動への動きをみせるとともに、海外への原発の売り込みを盛んにしている。


もちろん、そんな政策もでっちあげだ。


なぜか?地震国である日本に安定した地下埋蔵地などないうえ、どこの自治体もそんな危ないものを引き受けるわけはない。


そうすると、どうなるか?現在行われているように、各原発施設で抱えることになる。皆さんもご存知のプールでの貯蔵だ(FUKU1では4号機の使用済み核燃料プール問題が注目された、いや,現在もされている)。


しかも、どの原発の貯蔵用プールは満タンだ。各電力会社は、使用済み燃料を入れる格納機(入れ物)を収める幅を狭めるまでして、貯蔵しているのが現実だ。


原発の恐怖は、動いている燃料棒のメルトダウンだけではない。このプールが問題なのだ。


地震などで崩壊し、中にある使用済み燃料が、空気中に放り出され再び、反応を起こすとき悪夢となる。


もし、<あのとき>、FUKU1の4号機のプールが崩壊していれば、東京都民全員が避難する事態となった。


「それでもまだ、あなたは原発再稼動を指示しますか?」



追伸!このブログを書き終わった後、知人の原子炉実験所の小出裕章氏から下記のメールをいただいた。

(小出裕章氏)
私はJOJOさんの見通しと違います。  

国が「もんじゅ」をあきらめることはないと思います。 今回の停止命令も、保守計画ができるまでという条件付きで、いずれまた許可が出ます。  

もともと「原子力」開発は「核」開発をしたいとの思惑で始まっています。 優秀な原爆材料を得ようとすれば、核分裂性プルトニウムの組成が高くなければいけません。 それは現在の軽水炉では難しいので、どうしても高速炉が必要です。


・・・なるほどです。国の野望は核爆弾を持つこと・・・そのとおりだと思います。やはり筋金入りの“戦士”には脱帽です。ただし、その技術をもつまでは、私のシナリオ通りになる思いますが・・・
(了)

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